愛知県常滑市の老舗和菓子店・大蔵餅と住宅設備機器で有名なLIXIL榎戸工場とのコラボ商品「トイレの最中」が、ネットで話題となっています。
商品誕生までの構想期間は実に15年あまり。「まさかの和菓子」「リアルすぎ!」「食欲湧かない・・・」などSNSでも様々な意見が!
実際にお土産でいただいたので、商品誕生ストーリーとともにレビューいたします。
【トイレの最中】大人も子供もビックリ!食べるトイレという衝撃の和菓子〈常滑市・大蔵餅〉
トイレの最中とは
正式名称「トイレの最中(さいちゅう)」という最中(もなか)のお菓子です。もなかなのに、「さいちゅう」と読ませるあたり洒落が効いています。
常滑市にある創業70年の老舗和菓子店・大蔵餅とLIXIL榎戸工場が共同開発したトイレ型のお菓子です。
2021年8月から販売開始され、現在購入できるのは大蔵餅の店舗とINAXライブミュージアム(常滑市)の2ヶ所のみ。連日売り切れの大人気商品となっています。
11月以降、大蔵餅の通販サイトでも購入可能とのことですが、僕がアクセスしたときは「在庫切れ」となっていました。
価格は1個300円 (税込324円)
商品誕生の経緯
大蔵餅の店主・稲葉憲辰氏は、15年ほど前にINAX(現LIXIL)の元社長・会長の伊奈輝三氏と会話する機会があったそうです。
その際に「常滑は焼き物の街であり、衛生陶器(トイレ)も重要な焼き物。そのお菓子を作りたい。うんこのかわりにあんこを入れる和菓子を作ってみたいんです。」と話したところ、伊奈輝三氏は大爆笑。「ぜひともやりたまえ」と快諾いただいたとのこと。
しかし、当時は「トイレ型のお菓子」という洒落が受け入れられるような時代でもなく、クレームを恐れて商品開発は頓挫していました。
そこに、LIXIL榎戸工場から「工場見学に来た人に配るお土産を作りたい」という相談が舞い込み、長年温めていたトイレ型のお菓子の商品化に着手。2021年8月についに「トイレの最中」が誕生します。
近年は、うんこドリル、うんこミュージアム、おしり探偵など、そういった洒落も通じる風潮であったため、発売と同時にネットを中心に話題となりました。
トイレの形も、工場で作っているトイレの便器を3Dプリンターで正確に再現。
和菓子職人の拘りとアイデア、LIXILのノウハウ、そして常滑市という焼き物の文化が生んだ新たな商品です。
「トイレの最中」開封レビュー
パッケージ
パッケージは手のひらサイズの黒い小箱。
「トイレの最中」の商品名に、SAICHUとMONAKAのアルファベット。さすがにMONAKAとも表記しているんですね。。。
しかし、何やらウォシュレットのような水のイメージ。そして「ただ今使用中!」というどこまでもトイレに寄せていく表記が笑えます。
箱にはトイレの便器がデザインされており、上下前後左右のそれぞれのアングルでトイレの便器が描かれています。気合入りすぎです(笑)。
原材料
パッケージ側面に原材料の説明があります。
名称は和生菓子。原材料は、もなかの皮は国産もち米、餡は国産の砂糖と水、水あめ。
老舗和菓子店が作る、無駄なものは一切入っていない純度の高い和菓子ということがわかります。品質は間違いありません。賞味期限は3ヵ月ほどとのことです。
箱の中身
箱を開けると、①説明書き ②最中皮 ③餡 の3つが入っています。
最中皮と餡はそれぞれ個包装されています。トイレ型の最中皮のクオリティの高さに感動します。
そして説明書き
トイレの最中 正しいお召し上がり方
最中の『便座』を外して袋入り餡子を入れてください。
入れる時は 決してトグロを巻かないようにして下さい(笑)
「リアルなビジュアル」を楽しみながらお召し上がり下さい。
店主
餅菓子司 大蔵餅
店主笑っちゃってるじゃん!明らかにトグロを巻けというフリにしか見えない説明!ですが、気合入れて作り上げたんだなという想いは伝わってきます。
「トイレの最中」実食レビュー
最中皮(便器)を愛でる
ついに最中の皮、いや便器とご対面。ものすごく軽いのですが、硬さはしっかりしていて頑丈な便器、いや最中の皮です。
3D技術で作られた型は、全体の曲線やフタ部分のデザインまで本物さながらのクオリティです。
フタはパカッと外すことができ、そこから餡子を入れていくことになります。
あんこをトイレに詰める
「あんこ」を最中の皮に詰めていきます。こしあんじゃなく、粒あんであることも、きっと意味があるのでしょう。。。
ダメだよと言われていたのに、思わずくるくると巻いてしまいます。。。
ちなみに餡子は結構な量が梱包されており、すべて入れるとはみ出してしまいそうな量になります。
フタを閉じて食べる
フタをして完成!なるほど、内容物が水で流れていないのでまさに「トイレの最中」ということか!ネーミングの秀逸さを改めて感じます。
最中というか、実際にこんなだったら「トイレ緊急事態!」というビジュアルです。
実際に食べてみると、最中皮のパリパリ感がものすごく、粒あんの甘味が絶妙にマッチします。皮の歯ごたえと口に広がるあんこの甘さが完璧な最中です。
味のクオリティも素晴らしかったです。
実食するまでの工程が楽しく、子ども達とワイワイしながらいただきました。
まとめ
愛知県常滑市が生んだ新銘菓「トイレの最中」は、職人技が光る逸品でした。
現在は入手経路が限られているため、中々手に入りづらいようですが、皆さんも機会があったら是非楽しんで食べてみてください。
【参考ページ】